会議中の発言をリアルタイムで翻訳できるシステム

会議中の発言をリアルタイムで日英/日中間で翻訳するシステムを東芝が発表しました。最近の会議のスタイルと言えば、Webで資料を共有しつつ、電話会議システムを使って行う事が多いようですが、一般的に、会議の言語が英語の場合は、通訳の人が一人はいり、通訳をします。
東芝が開発したシステムは、会議で話した内容をリアルタイムに翻訳すると言うものです。このシステムの場合、これまでの従来の音声会議システムとは異なり、翻訳された文字を読む事で理解をすると言うスタイルを取ります。耳と目の両方を使って、相手の言葉を理解すると言う斬新なスタイルです。
このシステムの利点を挙げるとすれば、相手の発言を文字でも理解出来ると言う部分だと思います。会議が英語で進行されていた場合、英語が理解出来る人はダイレクトに相手の発言を理解し、それに対して、ダイレクトに英語で応答します。従来の音声による通訳の場合、音が2重に聞こえ、ダイレクトに英語を理解する人からすれば、かき乱されているように感じる事がよくあります。文字で翻訳が出される場合、訳が必要な人はそれを読んで理解すればよいので、音声で発言がかき乱される事はありません。また、自身が日本語で話した場合は、英語に翻訳された後に文字として表示されるため、読み手からしても、それが重要な発言であれば、「ちょっと、待って、この人がこんな事を言っている。」と言う展開になるのだと思います。
このシステムのもう一つの利点は、事前に資料を読み込ませる事により、翻訳の精度を上げる事が出来ると言う点です。専門用語が多い場合は、資料を事前に読み込ませるのは、ある意味、必須になってくるのだと思います。
このシステムの課題と言うと、やはり、翻訳の精度、速さではないかと思います。特に速さに関して、このシステムの場合、文字を中心に会議を進行させる事になるので、会議の発言は全てワンテンポ遅くなるのだと思います。例えば、英語が分かる人が通常の会話を思いついたままに次から次へと話していった場合、翻訳が無茶苦茶になっている事に気付いたホストが「まだ、翻訳が追い付いていないから待ってくれ。」と言って中断に入る事になるのだと思います。さらに、議論が白熱してきた時に何人もの人が発言をし始めると、支離滅裂な翻訳結果が表示され、それを読んでいる人はもう何が起こっているか分からなくなってしまうのだと思います。
従来の人による通訳の場合、通訳をしている最中に相手が飛び込んで何かを言おうとした場合、通訳の人がそれを阻止する事がよくあります。それは、相手が言った事を正確に翻訳し伝えると言う役目を果たすために必要な事なのです。機械が文字で翻訳する場合、そういう制御と言うものは一切入らず、完結していない発言も、その状態で中途半端な翻訳をしてしまうのです。会議中、翻訳システムがうまく動いているか監視しながら、会議を進行させないといけないため、ミーティングホストの人は、それなりに色々と配慮が必要になってくるのだと思います。

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