記憶における音読と歌のリズムの重要性

山の手線の駅は、全部で29駅あります。私は、山の手線にかなりの回数乗っていますが、「東京駅から始まり、29駅を順番に暗記しているか?」と言われると、全く、暗記していません。覚えられているのは、東京の一個前は、神田、日暮里、西日暮里の隣は日暮里くらいの物です。それらは、なぜ、覚えているかと言われると、関連付けで覚えていると言う答えになってしまいます。特に東京駅の前は神田と言うのは、東京駅で降りる際に、一個前の駅として覚えているくらいの意味合いしかありません。人間は、活動において本当に必要な物だけを取捨選択して、記憶にとどめており、それ以外の物は、どんどん記憶から削除していっているのだと思います。

以前、YouTubeか何かで「山の手線のうた」と言うのを発見しました。29駅の一個一個の駅名をリズムに乗せて、呼称していく歌なのですが、このような歌をToolとして使用し、記憶する場合、人間は、すぐに記憶が出来てしまうのだと思います。音読の効果のみならず、歌のリズムの効果も人間の記憶の助けになっていると考えます。「山手線のうた」を聞いていると、アルプス一万尺のリズムとよく似ています。きっと、こういう歌のリズムの中に記憶しやすいメカニズムがあるのではないかと思います。

ところで、アルプス一万尺と言う日本の童謡の原曲は、アメリカ民謡のアメリカ民謡『ヤンキードゥードゥル/Yankee Doodle』です。さらにその原曲は、イギリス民謡『Lucy Locket(ルーシーロケット)』にまで遡ることができます。『Lucy Locket(ルーシーロケット)』は、チャールズ1世(1600-1649)の頃からイングランドの子供達の間で遊び歌として歌われていた童謡で、当時のアメリカへの植民活動の流れの中でアメリカに伝わっていったそうです。歴史的な伝達継承の事実から考えても、この音楽のリズムに何か、記憶に残るメカニズムがあるのだと思います。アルプス一万尺は全部で29番まであるのですが、山手線の駅も実は29駅と偶然にも一致するものがあったりします。

実は、アルプス一万尺の童謡は中国の歴代王朝の暗記をする際の替え歌としても使われていたりします。しかも、アルプス一万尺の歌の中にきっちり収まると言う点についても、都合の良い便利な歌なのだと思います。

人間の物事の記憶手法は、経験を積みながら、何かと関連付けて、覚えていくか、そうでなければ、歌のようなリズムに合わせて、音読しながら覚えていくかのどちらかではないかと思います。どちらが効率的かと言うと、音読の方が圧倒的に脳に入る効率は高いのだと思います。もう一つの例を挙げるとするならば、お経、だと思います。お経は、何回も何回も上げることによって、暗記する事が出来ます。それは、声に出してお経を上げる事で記憶する効率を高めているのだと思います。声に出さずに覚えるとなると、何倍もの時間が掛かるのだと思います。もしくは、記憶が不可能かもしれません。また、お経には一定のリズムがありますが、単純に棒読みするよりは、テンポが抑揚する事により、記憶の効果が高まっているのではないかと思います。

英語において、音読が重要である事は実は、英語以外の分野においても、すでに実証されている事なのだと思います。英語を勉強する時には、是非、音読を重要視するべきだと思います。

イーアールエフ翻訳

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