英語で併記する際に配慮しなければならないこと

イーアールエフ翻訳2016年のリオオリンピックも終わり、4年後に東京オリンピックを迎える時期がきました。皆さんもご存じの通り、東京では2020年の五輪に向け都内の道路標識に英語表記を追加するなど外国人に優しい取り組みを進めています。先日、渋谷駅に行く用事があったのですが、距離が結構あった事もありますが、地下鉄を降りてから、ハチ公前の出口に行くのに大変苦労しました。日本語の表記が分かったとしても、分かりにくいのですから、外国人であれば尚更だと感じてしまいます。日本の場合、ハチ公口と言う表記があったとすると、それを忠実にHachiko Entranceと表記するのが普通です。我々日本人であれば、ハチ公と言うのが、何を意味するか分かりますが、初めて訪れた外国人がHachikoと聞いた瞬間、一体、何の名詞なのかは分かりません。ただ、日本語と同じ音で覚えて頂く事で、道の案内はしやすくなるかと思います。

一方、中国の上海では、異なる政策を取ろうとしております。つまり、中国語の音をそのまま、ローマ字表記するのではなく、英語に翻訳をしてから、併記すると言うものです。確かに、分からない言語に対して、ローマ字併記をしたとしても、それは、意味を伝達している訳ではなく、音を伝達しているだけにしかなりません。確かに外国人に対して、共通の音で覚えて貰えば、話をする際にそれらの単語に対して、翻訳せずにそのまま使えるので、我々、日本人にとっては、楽と言えば楽だと思います。意味もくみ取って、英語表記出来れば、良いのですが、変換不可能、もしくは、変換しない方が無難な単語は山ほどあるかと思います。

良い例がどうか分かりませんが、山芋や長芋を外国人に説明する時にyamaimo, nagaimoと覚えて貰った方が良いか、Japanese yamと覚えて貰った方が良いか考えた時に、どちらも一長一短あるかと思います。Yamが分かる人にとっては、英語に翻訳して言って上げた方が良いかと思いますが、人によっては、yamと言っても、通じない場合があるかと思います。英語で言っても、理解してもらえる可能性が低い物に対しては、いっそのこと、日本語のまま、音で覚えて貰った方が良いのかもしれません。その場でレストランの人が説明出来なかったとしても、yamaimoと言う音でまず、覚えて貰ったら、後で、インターネットで調べたり、人に聞いたりする事で調べる事が可能になるかと思います。実は、アメリカでは、歴史的な背景もあり、中身がオレンジ色のサツマイモの事をyamと呼ぶ場合があるそうです。つまり、日本人が山芋をyamと説明した時に、混乱するのは、避けられないのかもしれません。色々とインターネットのサイトを見ると、YamとSweet Potatoの違いを説明している英語のサイトが見つかったりしますが、それくらい、YamとSweet Potatoの違いを正しく理解している人が少ないと言う事なのだと思います。
複雑な例で言うと高麗人参などは、日本語の音でのローマ字表記は不要で、ginsengと言う中国語の音ベースで英語変換された言葉があります。

併記する際に、そのまま音でローマ字表記した方が良いのか、英語に翻訳してから併記した方が良いのかについては、やはり、その言葉次第で臨機応変に変える必要があるのだと思います。
専門に強い翻訳

旅トラベルはあなただけの旅のプランをお創りします。