漫画で病状を「翻訳」し、外国人の青年を救った話

翻訳と言うとある言語で書かれた文章を別の言語に変換する事だと理解するのが普通です。そして、辞書で調べても、そのように書かれています。英語の辞書を見ても、Translateの意味は、Express the sense of (words or text) in another language と書かれており、つまり、対象は、言語から言語と言う事になります。

翻訳と言うのは、言語から言語と限定しても良いのだろうかと少し疑問に思っていた所、非常に興味深い記事が見つかりました。
あるイタリア人の青年がタイを旅行していたのですが、突然病気になってしまったとの事です。当然、医者に行かなければならず、医者には行ったのですが、言葉が全く通じずに治療が困難な状況に陥ったとの事です。世界共通語の英語で会話が少しでも通じれば良かったのですが、医師側もしくは患者側のどちらかが英語が出来なかったのだと察します。それを見ていた、中国人の旅行者が漫画を描いてその問題を解決したとの事です。その中国人の方は美術大学を卒業し、絵を描く事が上手だったとの事です。このニュースは漫画で病状を「翻訳」と言う事で記事に挙がっております。

翻訳の定義はある言語から他の言語への変換ですが、絵などに変換すると言うのも、広い意味での翻訳ではないかと思います。

では、今回の状況を少し分析してみたいと思います。まず、イタリア人の青年は、タイに旅行中だったと言う事なので、そこでは当然、タイ語が話されます。医師も母国語としてタイ語を話す方であったと思われます。漫画で通訳をした中国人の人は、おそらく、母国語として中国語を話す方でタイ語も話す事が出来たのだと思います。つまり、医師の話す事は理解出来たのだと察します。ただ、イタリア人の青年は当然、母国語としてイタリア語を話すため、中国語もタイ語も理解は不能だったと思います。では、英語はどうだったかと言うと、英語でも意志の疎通は出来なかったのだと思います。つまり、言語を使って、医師の話す事をイタリア人に伝える事は不可能だったと言うある意味、緊急事態たったと言うことになります。そういう最終手段の中で、中国人の方がたまたま、絵が上手だったので、意思伝達が出来たと言う事になります。

このようなケースは、一つの話としては面白いのかもしれませんが、決して社会システムとしては、理想的な状態ではなく、外国人であっても治療が出来るシステムを整えておかなければなりません。言語と言う手段が断たれた時、最終手段としては、筆談、それも断たれた際は絵を描くと言う風に原点に立ち返る形にはなるのですが、命に係るような医療現場においては、言語で明確に意思伝達をする事が重要になってくるのだと思います。

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